「シャーロック・ホームズ -悪魔の娘-」 ザックリ感想

 以前から気になっていた作品です。
 PS4でできる日が来るとは思っていいなかったので、ローカライズをしてくださったインターグローには感謝しなくてはなりません。本当にありがとうございます。
 

シャーロックになれる!

 
 最近だと、海外ドラマ版(ベネディクト・カンバーバッチ版)のシャーロックや、続編の話がちらほら出ている映画版(ロバート・ダウニー・Jr版)、日本では織田裕二がやっていた、IQ246なんてのもありました。
 最近は、カッコいいシャーロックがあふれていますが、そんなシャーロックになれるゲームです。
 
 依頼人や容疑者など様々な人々がシャーロックの前に現れますが、彼らを観察し、いったいどんな人物なのか分析するモードがあり、それが何とも最近のシャーロックのようで面白いです。
 荒くれ者達の酒場に行けば、当然トラブルに巻き込まれます。
 その際に、襲い来る悪漢を往なしていく様は必見です。
 

マルチエンディング

 
 公式でも言っていますが、今作は4つの事件があって、最後にそれをまとめるストーリーがあります。
 それぞれの事件で、誰が犯人なのかを自分で推理して、最終的に誰を犯人にしたかで、結末が多少変わってきます。
 検証したわけではないのですが、クリアすると次の章で、自室の入口脇の棚だったかに、手紙が張り付けられています。その手紙が変わる程度で、物語が大きく変わることはなさそうです。
 章を跨いで、さほどマルチエンディングの影響が出てくる感じではないですね。
 その点でいえば、「ライフ イズ ストレンジ」の方が、各章のつながりが強かったので、選択の重みがあったかもしれませんね。
 しかし、誰を犯人にするか選ぶと、最後に有罪にするか無罪にするか選べます。これが、かなり悩むところですね。
 悪い奴は問答無用、けど、もし良い人だったら……罪を犯した人をどうするか。そこまでプレイヤーに委ねられてしまうと、何が正義なのか考えなければいけません。
 

親切設計

 
 この手のゲームは、謎が解けないと一向に先に進まず、最終的にはプレイすることをやめてしまうことも多いのですが、このゲームは一味違っていて、スキップすることができます。
 謎解きが苦手な方でも、何とか結末にたどり着くことができます。
 アクション場面はスキップできないので頑張るしかありませんが。
 しかし、スキップができるとはいえ、スキップしすぎると味気なさすぎるので、使用は控えた方がいいかもしれません。
 「L.A.ノワール」というゲームがありましたが、あちらのように、証拠品を取り逃してしまう心配もほぼほぼありません。
 調べるべき場所が無くなると、ホームズが喋ってくれたり、調べるのを勝手にやめてくれたりするので、目に入ったものを順番に調べるくらいで大丈夫です。
 それくらい、優しい作りになっているので、ゆっくりストーリーを楽しむことができます。
 

あまり楽しくないアクション・パズル要素と初見殺し

 
 まず、おまけのようなアクション要素が幾つかあります。しかも、そのどれもがあまり楽しくない。
 そして、パズルのようなイベントもいくつかあり、それが、謎解きに繋がる場合は、まあ許せるんですが、脱臼した肩の骨を入れるおまけゲームとか、心臓マッサージをするリズムゲームとか、楽しくないので、ムービーで処理してほしかったですね。
 急にスローモーションになったかと思えば、QTEだったり、映像として格好いい場面もあるんですが、やはりムービーとして処理してもらった方が良かった。
 しかも、そのどれもに詳しいルールや遊び方の説明がなく、いきなり放り込まれて、死亡するということが多々あります。
 QTEでなくても、ムービー後に急にキャラが操作できるようになり、いきなり音がして、暗転「失敗してしまった」みたいな文字が現れるとなんだかため息が出ます。
 そういうところで、持ち前の親切を発揮してもらいたいなと思いました。
 

長めのロード

 
 勿体ないのは、別の目的地に移動する際のロードが少々長いです。
 街や家など、オープンワールドでないとは言え、なかなか雰囲気が出ていて、歩く楽しみがあるんですが、それ故なのか、ロードが長いのが気になりますね。
 たいていの場合、移動中馬車の中で、手帳が見れたり、犯人の推理が出来たり、ロードを忘れられるような設計にしてるのは、素晴らしいのですが、気になる人は気になるかも。
 まあ、さほど、行ったり来たりが激しいゲームでもないので、やってみると案外気にならないなんて人もいるかもしれませんが、やることないと、ホント長いです。
 

気になる発売時期と値段

 
 ローカライズされただけで、有難いですし、感謝したいんですが、発売時期と値段設定のために手に取ってもらえない気がします。
 あまり、ボリュームとか値段に対してうだうだ言うのはどうかと思うんですが、この年末年始のタイミングで、8000円ほどだして、このゲームを買うか、それとも別のゲームを買うかというと、あまり悩まない気がするんですよね。
 もちろん、自分は買いましたが。
 欲を言うと、吹き替えで出してくれたらと思いましたが、やはり無理ですかね。
 

雰囲気はいいがこの時期にお勧めしづらい


 年末年始にやりたいゲームの一つや二つは、あるでしょうから、多分そちらをプレイしたほうが遊べるかと思います。
 ドラマや映画が好きな人なら、映画やドラマのような演出に面白さを感じると思います。でも、原作が好きすぎる方は、少し考えてからの方がいいかもしれません。謎解きというよりも、パズルゲームを解くような楽しみ方ができる人の方が、向いていると思います。
 
 アドベンチャーパートに関しては文句なく楽しく、お勧めできるものの、その他の部分が許容できるかどうかですね。
 公式で実況プレイついて言及していますが、許容されている部分も多いので、いくらか動画が見れると思います。
 正直、1話まるまる見てしまうと面白味が無くなってしまうのでお勧めできないのですが、公式サイトで紹介していない、ゲームプレイ部分に楽しめるかどうかがあるので、どうしても悩んでいる方は探してみてください。
 
 それでも、シャーロック体験が出来るゲームは貴重だし、やってみようという方は是非!

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