「ファイナルファンタジー XV」 ザックリ感想

 とりあえず、エンディングを見たので感想を書いていきたいと思います。
 FFシリーズは殆どやったことが、無い人間の感想になります。
 クリアまで遊んだのは、Xがラストじゃなかな? 一応ワールドFFもやりましたけど、ちょっとシリーズに入れてしまうのは違うかなと。
 エンディングは見たものの、あまり遊びつくしていません、例えばチョコボレースや釣りをやってなかったり、まあ色々あります。
 あと、キングスレイブとブラザーフッドは一度は見ています。
 
 一応、立ち位置として、ゲームをやって良かった、と思っています。が、言いたいこともちょこちょこあるので、メモがてらまとめてみようかと思います。
 

良かった点


  • 壮大なオープンワールド・アクションゲーム
  • 超美麗グラフィック
  • 新たな戦闘システム
  • 意外と馬鹿にできないアウトドア要素
  • チョコボは正義
  • プロンプトの写真

気になる点

 
  • 広大なマップゆえのロード時間
  • キャラクターの表情や動きの硬さ
  • ファストトラベル問題
  • レガリア(車)の移動の退屈さ
  • ダンジョン内など、探索エリアの強制的な移動速度の低下(ダッシュはできるけど)
  • ユニバースがユニバースしてない
  • サブクエのサブさ加減
 

広大なマップ、美麗なグラフィック、だからこそもう一歩の踏み込みが欲しい

 
 グラフィックに関して、次世代ゲームとして遊ぶ価値は間違いなくあります。
 オープンカーで風になびく髪や、道路に溜まる雨水、雨に濡れる衣服、アスファルトのデコボコ、食事のグラフィック、とにかく素晴らしいです。
 しかし、だからこそ目立ってしまうのが、キャラクターの表情やモーションの硬さです。
 目元があまり変化しないし、手をプラプラさせる程度で、今一つ生きている感じがしてこないんです。もちろん、ムービーシーンは別ですけどね。いわゆる、プリレンダムービーの問題です。
 
 あと、広大なマップが今回の目玉の一つです。
 ダンジョンへの移動も暗転することは、ほぼほぼなく、シームレスに入っていきます。
 が、ロードが長い。物語の冒頭にロードが入るのはいいけれども、マップが広いので、ファストトラベルを使うことが多くなります。このときに、遠くへ移動する場合ロードが長くなり、正直行ったり来たりしたくないレベルで、ロードが長いです。
 

オープンワールドゲームとして致命的な問題

 
 オープンワールドのゲームの醍醐味というと、やはり、広大なマップを移動して、様々な場所を探検することでしょう。
 もちろん、車が出てくるゲームなら、車の改造なども楽しみな要素になります。
 
 FF15はそのどれもが、そろっているのに、そのどれもが楽しくありません。もちろん例外もありますが、それは後で書きます。
 
 まず、このゲームは冒頭で「はじめてFFをプレイするい人と、FFファンへ」みたいな文章が出てきます。多少文句は違いますが、だいたい同じだと思います。
 とにかく、プレイヤーレベルに依存しない楽しみを提供できるように、つくられているわけです。
 それが、今回のレガリアの親切設計だと思うんですが、どういうことかと言いますと、レガリアは自分で運転する際に、アクセルボタンを押してるだけで、道路に沿って勝手に進んでくれます。曲がるときは、多少速度を落とさないといけませんが、簡単に操作ができるようになっています。ガードレールなどにぶつかることは、ほぼありません。
 そういう意味では、親切ですが、トンデモ運転が出来ません。
 要は、基本的に速度は一定で、前方に車があると、オカマを掘る心配はなく、反対車線には飛び出すこともなく、道路以外を走ることもない……
 プレイヤーの選択肢がないんです。
 
 そして、走れば見渡す限りの荒野、気になる建物は特になく、ただひたすら次のパーキングまで移動をするだけ……
 寄り道する要素がないんです。
 
 プレイヤーが最初に立ち寄る「ハンマーヘッド」と呼ばれる街があります。そこには、シドとシドニーの店があり、レストランがあり、車用品店、移動武器屋、宿泊施設がある程度で、特別探索したくなるような、建物はありません、街というか、町です、いや、村?、むしろ、サービスエリアのような、必要な施設しかない。
 しかし、レガリアのためだったり、シドニーがいるから立ち寄るだけで、探索が楽しいわけではありません。
 
 この場所より先に、立派な街があるかと言われると、そうでもなく、全体を通して、2つ位だったんではないでしょうか。
 設定上仕方がないのかもしれませんが、もっと、目に見えるような廃墟とかが欲しかった。(気が付いていないだけで、沢山あったかもしれませんがね)
 
 ただ、唯一の救いはチョコボです。
 チョコボに乗っての移動は最高に楽しかった。
 チョコボであれば、車ではいけないような、道路から離れた場所まで、移動していくことができます。
 そして、どこにいようと、呼び出すことができます。もちろん、建物の中とかは無理ですがね。
 しかし、町から町へと移動を考えると、車より遅いので、選択肢には入りにくいという問題と、チョコボはレンタルしなければいけないので、1日50ギルで、その度にチョコボ券売機で購入しないといけないという、問題があります。
 貧乏王子のノクトには、50ギルも中々辛かったです。
 

新たな戦闘システム

 
 今までも、アクション要素の強いFFシリーズもあったかと思いますが、今回の戦闘システムもまた新しいものになってるかと思います。
 
 戦闘は楽しく、レベル差が出てくると、スカッと爽快な場面も多くなり、素材集めも楽しくなります。
 条件はよくわかりませんが、召喚獣が出せたときの圧倒的な演出は、格別です。
 
 ただ、FFシリーズで魔法の存在は、かなり大きなものなのではないかと思います。今回も、存在感はありますが、その圧倒的な力のためか、使用の制限が大分かかっています。
 大体は、ここぞという場面での、使用が多かったのではないでしょうか。まあ、ボス戦まである程度、魔法を制限しながら使うのは、セオリーかもしれません。
 にしたって、もう少し気軽に、ド派手な魔法を使いたいと思うのは、自然のことだと思います。
 どのような制限があるかというと、まず、魔法は精製しなければいけない。
 そのために、炎、氷、雷のエレメントを集めなければいけない。
 精製できる魔法の数は、自身が持つマジックボトルに依存する。
 精製時に使うアイテムによるが、一つのボトルにつき、魔法が使える回数は3回。(例外あり)
 使った際に、敵の近くにいると、見方もダメージを受ける。
 こんなところでしょうか。
 個人的にはもう少しダメージを押さえてでも、回数が使えたほうが楽しかったと思います。
 
 そして、なんといっても、トレーラーの時から、今回のFFの特徴だった、シフト攻撃が楽しい。
 剣を投げて、そこにワープする攻撃の事ですが、映画なんかでも、かっこよく決めてましたよね。
 飛行艇での戦闘シーンなどは、映画に限らず、ゲームでもそれっぽいのが体験できますが、最高によかったと思います。
 ただ、召喚獣と戦闘することもあるんですが、それが活かされている場面が、思っていたよりも少なく感じました。
 QTEに関しては、あまりいい印象が無いかもしれませんが、入力タイミングが十分にとってあるような、モノであればムービーとしてのカッコよさが、出てきたと思うんですよね。
 
 また、シフト行動がとれる場面が当然ながらある程度、限られています。
 荒野などのフィールドでは、申し訳程度の岩の上なのに、シフト移動できるんですが、あまりカッコよくない……場所によっては、電柱のようなものがあったり、高所からのシフト攻撃が決められるんですが、それほど多くはなかったと思います。
 当然、ダンジョン内だと、高低差のある大きめのダンジョン以外では、あまり活きてくることがありません。
 カッコいいのに残念です。
 

いい意味でも、悪い意味でも、昔懐かしいRPG

 
 ドラクエやFFシリーズなど、各々懐かしいRPGがあると思います。
 イメージとしては、「西に幻の○○がある」と言われれば、それを取りに行き、「東に伝説の○○がある」と言われれば、それを取りに行き、「北に暴れるドラゴンがいる」と言われれば、倒しに行き、「南に魔王がいる」と言われれば、世界を守るために立ち向かう。
 そんな感じです。
 村で情報を集め、同じNPCに何度も話しかけて、同じことを言われたり、武器屋で性能の良さそうな武器を買うために、せっせと敵を倒してお金を巻き上げる。
 
 そういった懐かしさがいい部分にも、悪い部分にもあります。
 少し進めると、王の墓を巡り、ファントムソードを手に入れることになるんですが、これが懐かしく、嬉しい展開でした。
 そして、ダンジョン内にはボスがいて、というお馴染みの展開、それなりに広いダンジョンに分かれ道、あっちでスイッチを押して、こっちから下に落っこちて、など少々クドイところもある意味、いい方の懐かしさに入るかもしれません。
 武器屋にある品揃えなんかも、少し懐かしさを感じるボリュームで、程よいノスタルジーに浸れます。
 まあ、貧乏王子は買うことができないんですけどね。
 
 しかし、残念な所もあります。
 一番残念だったのは、NPCの存在感が昔懐かしい所です。
 少し大きめの街に行くと、NPCが右往左往しています。
 近くによれば、色々なことを喋っているのですが、あまり情報が変わらない。
 初めのうちは、新鮮な世界にワクワクしながら耳を傾けるんですが、あっちでも、こっちでも言ってることが変わらないので、人はたくさん目に入るのに、実質3人くらいにしかあった気がしません。
 ましてや、今回は街で情報を収集することも、ほとんどなく、NPCの存在感は、昔よりも無くなっているかもしれません。
 
 会話量の問題で言うと、主人公たちも同じことが言えます。
 今回は「旅」が一つのテーマになってると思いますが、レガリアでの移動中の会話のパターンが少ない。
 あんなに、最初和気あいあいと、旅に出て、今回のFFは賑やかだなと思ったんですが、道中無言……キャラクターたちは、座り方を変えたり、振り返ってみたり、各々自由に動いてるんですが、無音なんです。
 もちろん、そうならないために、歴代のFFのサントラが車内で流せるようになってるんですが、それでも、寂しさは拭えません。
 

プレイヤーに委ねられる選択肢

 
 時折挟まれる、会話に時限付きの選択肢があったり、街で宿をとるか、外でキャンプをするか、そういうたぐいの選択肢はある程度あるんですが、問題は移動の問題で取り上げたレガリアの親切だけれど、不自由なところや、ダンジョン探索中の強制忍び足モードなどです。
 
 レガリアはすでに退屈さを取り上げましたが、ダンジョン探索中の強制忍び足モードが非常に辛い。
 移動は大きく分けて、徒歩、小走り、ダッシュの三段階くらいあるのはある程度のゲームと同じです。ダッシュはスタミナを消費するので、一定時間走ると、休憩が必要になります。
しかし、ダンジョン内で未探索エリアは強制的に徒歩くらいの速度になります。
 薄暗いダンジョン内で、何が起こるかわからない、ノクトたちも自然と歩調が慎重になるのは分かりますが、それはプレイヤーに委ねてほしい。
 薄暗い曲がり角などは自然とゆっくりになるし、そんなにずけずけ進まないよ。プレイヤーによるけれどね。
 まあ、調べるべきものがあるという意味で、プレイヤーにそれとなく教えてくれているのかもしれないが、ゲームのテンポを考えると正直、ストレスの要因になってます。
 あまり、探索が楽しくないのはこういった部分からも来てると思いますね。
 ただ、一応言っておくと、ダッシュはできます。でも、やりたいのはダッシュじゃないんですよ。
 

キャンプは馬鹿にできない

 
 最初、体験版で遊んだ時に、キャンプを鼻で笑っていました。
 しかし、イグニスの料理はうまそうだし、他の宿泊施設との差別化がよく出来ているなと思いました。
 ホテルなどでは、有料で休むことになるんですが、その際に取得経験値にブーストがかかります。
 値段のいいホテルでは、1.5倍だったり、3倍になったりします。
 しかし、キャンプでは、経験値にブーストがかかりません。でも、その代わりに、イグニスが料理を作ってくれます。
 この料理の効果が様々で、食べる価値があるうえに、見た目がおいしそうなので、要が無くても、まだ日の高いうちにキャンプをしたりもしました。
 ただ、イグニスはあらゆる場面で、レシピを思いつくのですが、これが少々クドイかなとおもいました。
そんな、イグニスの料理は毎回楽しみで、日々のそれ故に、後半は辛いことも多くありました。
 

サブクエストが楽しいかどうか

 
 サブクエストは、あくまでサブクエストなので、世界観を補足するような情報が、必ずしも含まれている必要はないんですが、入ってると嬉しいですよね。
 NPCの寂しさは少し書きましたが、本当にみんながどう生活しているのか、分からないんですよね。
 王都の中は、ブラザーフッドで生活している場面が描かれていますが、王都の外はもう別世界のようです。
 シドニーのお遣いを続けていくと、外の人の目を通した王都が少し語られます。まさしく、こういったサブクエストが理想的なんですよね。
 シガイが蔓延る、外の世界で生きている人々の言葉がもっと欲しかった。
 シガイを退治したりする、危険を冒すことを生業とする方々もいらっしゃいますが、ドッグタグを集めること以外に、話があったのかどうか。
 外の世界が危険なのは分かるけど、街にいる人々はいったい何処からきて、何処にいるのか? ただ、旅をしているだけなのか? この町に住んでいるのか? 生活感が無さ過ぎて、あの世界をどう理解していいのか戸惑ってしまいます。
 もちろん、遊びつくしたわけではないので、そういったサブクエストがあったかもしれませんが、どうだったんでしょうか。
 

FF15ユニバース

 
 自分はアメコミ映画が好きなので、アメコミ界隈ではよく耳にする、ユニバースという単語ですが、ようは複数の作品で、多角的に物語を紐解いていくのが、ユニバースだと理解しています。
 マーベル・シネマティック・ユニバースで例えるなら、FF15がアベンジャーズに当たる作品になるのかと思ってます。
 
 ブラザーフッドに関しては、無料公開されたものということもあるんですが、それぞれの過去の話は、ある種のおまけとして、良かったと思います。
 
 キングスレイブは、とにかく最高で、グラフィックは圧倒的だし、アクションもかっこよかったし、あの時、王都で起こってたことがこうだったのか、と思うと、ゲームを始めたときも、なかなか来るものがあります。
 
 そこからの、FF15なわけですが、ぶっちゃけ繋がりがよくわからない点がちょこちょこある。
 
 ブラザーフッドの時、プロンプトはすでに王都で暮らしていた訳ですが、ゲームを進めると彼の出自が明らかになります。
 どこでどうやって、王都で暮らすことになったのか、サッパリわかりません。ってか、あの設定どういうことなんでしょうか?
 
 ゲームのラストで、キングスレイブの主人公だった、ニックスと思しき人物が吊るされていたんですが、あれは必要だったのか? ノクトとの面識があるのかどうかや、映画を観ていないプレイヤーにとって、ニックスが出てくる理由はあったのかどうか、正直疑問です。
 
 できる事なら、本編にリベルトを絡ませてほしかった。リベルト結構好きなキャラです。
 
 本編で、セリフの端々に、ブラザーフッドを思わせる事柄が出てきますが、もう少し、横の繋がりがもてれば、楽しかったのにと思いました。
 
 そして、公式でもアナウンスがされたみたいですが、それぞれ主要キャラのDLCが出るとかで、空白の部分を補足するものになるのだとか。
 正直、DLCまで買って遊んだゲームは少ないので、今回もスルーすると思います。
 パッケージである程度遊ばせてほしいです。
 時限式のイベントとかは、なんかもう疲れます。
 
 でも、プレイアブルキャラの追加には、少し期待しています。
 ほかのキャラも連れて歩きたいですよね。
 

なんだかんだ言っても、結構楽しんだ

 
 文句もだいぶ言いましたが、なんだかんだと遊ばせてもらいました。
 遊んで楽しかった、と言えるゲームだと思います。
 
 ストーリーに関して、色々こうすれば、ああだったら、と思うことはありますが、おおむね自分の中で消化しています。
 
 まあ、終わりが終わりだったので、まあ、とりあえず、まとめたなという感じですかね。
 プロンプトの写真の演出もあって、エンディングの際は、思い出を振り返りながら、少しウルウルしてました。
 序盤あの写真は何なんだ、おまけにしても程があるぞ、と思っていましたが、最後までプレイしてみると、見事にやられてしまいましたね。
 あぁ、長い旅をしてきたんだなぁと、しみじみしてしまいました。
 
 最後の最後で、二人の幸せそうな姿が見れたのは、良かったと思う反面、これで完全に終わってしまったなと、思いました。
 
 正直、あのシーンさえなければ、まだ生存エンドあってもよかったと思うんですよね。まあ、精神世界で一度会っているんですけど……
 ノクトもなんだかんだで、解放されたという解釈もできた可能性があったと思うんですよ。
 最後まで描きすぎるのは、少し野暮な気がしますね。
 あそこを描くなら、10年後の世界をもう少し描いてほしかった。
 せめて、船に乗る直前に写真を撮ったメンバーたちの姿位はなぁ。
 
 また、何かの形で、彼らの姿が見れることを楽しみに待っています。
 今月末にはアップデートが入るとか、入らないとかなので、また、その時に少しいじってみようと思います。
 
 また、チャプターごとに感想書いとこうかな。忘れないように。
 では。

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